シャトルアボイダンスシステム - 有限会社メルクエスト

製品情報:学習・記憶・行動科学

学習・記憶・行動科学シャトルアボイダンスシステム

製品の特長

・ シャトル型ケージを用いて条件刺激に対する回避、逃避の反応率を測定する装置です。
・ 動物の位置判定には、近赤外線ビームセンサを使用し、PC画面上に位置が表示されます。
・ 条件刺激はLEDランプとブザー及びフットショックにより提示します。
・ 刺激条件の選択や時間設定はコントローラーと専用ソフト・シャトルマスターにより制御できます。
・ ケージは分解することができ、洗浄が容易です。

システム構成

・シャトルケージ マウス用MSB-M002 または ラット用MSB-R002
・シャトルコントローラー SAC-100
・ソフトウェアShuttleMaster2PC (ノートPC付)
・アイソレーションキャビネット

仕様

【マウス用ケージ】
型式: MSB-M002
ケージ外寸:505(w)×290(d)×290(h) mm
居室サイズ:150(w)×125(d)×150(h) mm × 2
グリッド :φ3、11mm間隔

【ラット用ケージ】
型式: MSB-R002
ケージ外寸:560 (w)×360(d)×300(h) mm
居室サイズ:230(w)×200(d)×170(h) mm × 2
グリッド :φ5、14mm間隔

【ケージ共通仕様】
刺激(光):LEDランプ 2個 (左右 各1個)
刺激(音):ブザー 1個 (天井中央)
移動検出 : 赤外線ビームセンサ8組
ゲート動作:電動開閉型

【シャトルコントローラー】
型式:SAS-100
外寸:320(w)×350(d)×140(h) mm
接続ケージ数:1台
フットショック出力電流:0.01mA~3mA(0.01mA)

製品の応用例

学習性無力モデル
本装置を用いて、ケタミンを陽性対照薬として学習性無力モデルを構築する。

学習性無力感
学習性無力感とは、回避困難なストレスに長期間曝露されることにより、
そのストレスから逃れる行動をとらなくなる状態を指す。

学習性無力(LH)マウス
マウスにおいても、逃避不可能なストレス刺激を反復負荷することで、
逃避可能な刺激に対しても回避行動を示さなくなる。
→ LHマウスのモデル構築条件を検討し、以下の実験条件を定めた。

【方 法】
使用動物はC57BL/6Jマウス。
逃避不可能なストレス刺激を負荷した(コンディショニング)。
その翌日に、逃避可能なストレス刺激を負荷した(スクリーニング)。
スクリーニングにおける40回の刺激のうち28回以上逃避に失敗したマウスをLHマウスとした。

→ 約6割のマウスが学習性無力様症状を示した。

【薬物作用評価】
LHマウスに薬物を投与した後、スクリーニングと同条件で再びストレス刺激した際の
逃避失敗回数を計測した(テスト)

データ提供:東京理科大学薬学部薬学科 斎藤 顕宜 先生